投資信託論「投資信託って何なの?」①投資信託の起源から学ぶ投資の本質

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投資信託のはじまり

投資信託が世界で最初に生まれた国はイギリスになります。

1868年、当時イギリスは産業革命の後期でした。

国民は豊かでお金を持っていましたが、イギリス国内の需要がかなり低迷して金利が低下し、次なる成長市場を探していました。

その中でも世界の成長する国々の主に債券を中心に投資をしていました。

この時、明治維新政府が発行していた7%くらいの国債も投資先として含まれていました。

これが「フォーリン・アンド・コロニアル・インベストメント・トラスト」と呼ばれる投資信託の起源となります。

その後、植民地経営の共同投資スキームに発展していきます。

この植民地経営で当時、船で資材を送ってきていました。

そこでは船が潰れるとアウトですが、うまくいくと膨大な利益が生まれました。

これを「一般の国民が少額のお金で、植民地経営に参加できないか」といった発想のもと、イギリスの国民自らの意思で「リスクをとることによって、高いリターンをとる」といった仕組みを分かった上で、投資信託が生まれました。

日本の投資信託の歴史

一方、日本の投資信託の歴史はかなり特殊性があります。

第二次世界大戦後、「財閥解体、財産税の物納、農地解放」によって富裕層による株式が放出しました。

その結果、日本の株式市場は、停滞してしまいました。

株式市場を救うために大衆の預貯金を日本の株式市場に引っ張ってこれないか、ということで日本の投資信託が生まれました。

イギリスとの違いは国民自らの意識で投資信託が生まれたわけではなく、政府が証券市場救済のために投資信託を作り、大衆が買いやすく、そして証券会社が売りやすい、「預貯金類似」の2年満期の株式投資信託がはじまりました。

預貯金の延長のような感覚で投資信託を作り、「元本割れが怖い」という思考が今でも残っているのは、日本の投資信託の生い立ちのなせる業でないのでしょうか?

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